ダメな部分は認めよう

お久しぶりの更新です。

相変わらずミス連発、手順の多い作業は途中で気が散ってどうにもならなくなってしまうmanishです。
それな私ですが、最近エクセルのマクロにハマっています。
シートAにあれを記入して、シートBに別パターンの表を作って…なんて事務作業が、マクロを使えばつるつるつるっ!と一瞬。
自分でやるとミス多いし途中で飽きるしだった地獄の作業時間がわずか数秒に短縮されて、空き時間を更なるマクロのお勉強に当てたらたちまち過集中という、楽しい時間を満喫しています。

最近思うのは、
ADHD含め、自分のダメな部分を認めるって大事だなー」ということ。
私たち、ダメな部分だらけじゃないですか。
でも、ダメな部分を見ないふりしたり、なかったことにしたり、逆にダメな部分にフォーカスして落ち込んでもいいことないんです。

たとえ話です。

太郎くんは数学の得意な秀才です。
でも、たったひとつ、彼には苦手なことがありました。
それは暗算です。
どうしても暗算だけができず、計算は必ず紙に書いていました。

そんな太郎くんですが、有名大学の経済学部を卒業し、大手の会社の経理部に配属されます。
数学の才能が買われたのでしょう。
優秀な社員が集まる経理部の中でも、彼は期待の星でした。

ですが、数ヶ月経って、彼は壁にぶつかります。
そう、暗算です。
その経理部は暗算の得意な人ばかりが集まっており、先輩たちは難しい計算式でもすぐに答えてしまいます。
太郎くんは暗算につまづいて仕事のスピードが遅く、期待の星だったのに評価はパッとせず…

太郎くんのやることは、暗算の勉強でしょうか?
優秀なんだからやればできるはず!と必死で暗算を身につけることでしょうか?
それとも「暗算ごときでえばりやがって」と酒を飲みながら先輩の愚痴を言うことでしょうか?

いいえ。

暗算がダメなことを認めて、電卓やエクセルを使いこなすことですよね。

どうしても暗算でないとダメなら…
苦手だと認めて、苦手なりにがんばることですよね。
得意なこともあるんだし、と割り切って。

ADHDがニガテな職場で仕事をするには

今、私はADHDに全く向いてない仕事をしています。
イデアは全く求められず、とにかく事務処理を素早く正確に!机は綺麗に!
というお仕事。

毎日怒鳴られっぱなしだし、キレイ好きなきっちりタイプの同僚女性に目をつけられるしで散々です。

それでもどうにかこうにか仕事を回していくコツのようなものが掴めてきました。

コツその1。
ADHDはワーキングメモリが少ない、という特徴を意識すること。

ワーキングメモリというのは記憶を一時的に保存する場所。
私たちの脳には「整理された記憶の棚」と「整理前に一旦置いておくトレイ」があるのです。
普通の人は「トレイ」が広いので
「この書類を部長に提出」という記憶と「経費精算しなきゃ」という記憶、「そろそろお昼の時間だ」という記憶をいっぺんに置いておけます。
だからお昼を食べに行った後に書類を部長に渡して、経費精算しよう♪とサラサラとできるのです。
私たちは「トレイ」が狭いので
「そろそろお昼だ」以外がぼろっぼろっとトレイからこぼれ落ち、
お昼を食べたあと何をすればいいかわからなくなってしまう。

だからもう、いろんなADHD系サイトや書籍で言われてますが
とにかくメモる。

お昼

部長に書類

経費精算

みたいに、思いっきりでかい文字でアホっぽくメモるのがコツです。
なぜアホっぽくかというと、ノイズを減らすため。
我々の脳はノイズに弱いです。目の前には単純明快な情報だけを置いておくこと。


コツその2。
とにかくいらないものを捨てる。

片付けの一番の障害はいらないものです。
いらない書類は捨てる。
後で参考になるかもしれない書類は参考になる部分だけまとめておいて残りは捨てる。
人から借りた書類は(その人が不要そうなものであっても)すぐ返す。

手離れを良くすることです。仕事でも、書類でも。
手元に絶対残さない、とにかく離す、離す、抱え込まない。


コツその3。
呪文を唱える。

書類仕事をやっている途中に別の仕事が舞い込んだときが難関です。
そんなときは落ち着いてどちらが緊急か判断して、
緊急でない方はメモに書いていったん忘れる。
緊急の方をとにかく先に終わらせ、手放す。

この時に私は心の中で呪文を唱えています。

「じゅんばん、じゅんばん」

と。
唱えるだけでけっこう落ち着きます。お試しください。




こんなコツを駆使してだましだましやっていますが、
本当は苦手な仕事をいつまでもやる気はないです。
今はまだ、夢を叶える道の途中。
しばらくはこの仕事でスキルを磨きながら、いつかは。

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生き辛さ、あるいは昭和ノスタルジー

色々あって、かなりブログをお休みしておりました。

ADHDそのもののライフハックは自分なりにたくさん方法を集め、やり方を確立してきているのですが。

苦しいのはADHDそのものよりも、二次障害ですねぇ…、私の場合。

今の日本社会、生きやすい人があまりにも限られていると思いませんか。
コミュニケーション能力があって、優先順位をちゃっちゃっとつけられて、真面目で、宗教にもかぶれず、流行りについていけて、空気を読めて…
そんな人しか社会が許容していない。

昭和の映画やマンガだと必ず、働いてなくてどうやって食べてるのかわからないおじさんが出てきますよね。
フーテンの寅さんとか、レレレのおじさんとか。
周りの人も苦笑しながら受け入れています。
今、ああいう人がいたら不審者として眉を顰められてしまいますよ。
私は時代が時代ならああいう変な人のカテゴリなわけで…うーん、生き辛いなぁ。

久々の更新。等身大ということ。

半年ぶりの更新になりました。

ADHDという性質のせいもあり、他の要因のせいもあり、
仕事で大きく凹むことが続き、
挫折したような状態になっていました。

このブログを始めたのは、挫折を予感していたからこそ、自分を鼓舞するためでもあったのかもしれません。

この半年は疲れてしまっており、過去に書いた前向きなエントリを見るのも辛い状態でした。

エントリ数が少ししかないブログにもかかわらず、休止の間にたくさんのコメントをいただきました。
今までは、そのコメントを見る勇気も出ませんでした。
前向きだった頃の自分のエントリに、悲しくなってしまいそうで。

ですが、時間とともに少しずつ、前に進みたいと思うようになってきました。

休止前はこれでもひとつひとつのエントリに相当力を入れて書いており、
試行錯誤してアクセスを増やそうとしておりました。

努力が実ってにほんブログ村ADHDカテゴリで一位を取りましたが、
精一杯背伸びしての一位だったと思います。

前を向きすぎ、背伸びしすぎて、そんな自分に、私は潰されてしまったのです。



時間が経ち、ほんの少しだけ前を向けるようになりました。
いただいたコメントも、嬉しい気持ちで読むことができるようになりました。

そして、これからは潰れないようなやり方を工夫する時なのかもしれないと、思い始めました。
背伸びしすぎず、でも諦めず。
ADHDの女が、等身大でやっていく方法を考えるときが来たのだと思います。

今までのように全力のエントリではなくなるかもしれません。
時には迷いをそのまま出すかもしれません。

ADHDでも自然に楽しく仕事ができるようなやり方を、ここで模索していこうと思います。

これからもよろしくお願いいたします。

ADHD脳に効く文房具

苦手なことに対するモチベーションを下げようと言った舌の根も乾かぬうちに、苦手なことをやる方法を書いていくよ!

矛盾している訳ではないです。
苦手なことをいかに楽しくやるかっていうことが大事なんです。

私は文房具が大っ好きです。整理できないから大抵ばらばらになっているけど、いろいろ買い集めています。
事務仕事をするときには、「新しい文房具を使うためにやろう」とか、
少しでも「好き」の要素や刺激を入れていった方が断然はかどるんです。

ではイチオシ文房具を紹介します!



コクヨ クリッツ(ペン立てになるペンケース)

これはめっっちゃ便利です。チャックをじーっと開けてぺろんとめくるとペン立てになるので、持ち歩くペンをそのままデスクで使える。しかも、ちらかさない!
好きな文房具でもどっかに置き忘れたら本末転倒なので、必ずこれに入れて家でも会社でもどこでも使います。
ペンケースとか大抵買ってもいつのまにか使わなくなって紛失してしまっていたんですが、これは一年以上使ってますし常時持ち歩いてます。
オススメ度☆☆☆☆☆


蛍光ペン

ゼブラ 蛍光ペン オプテックスケア 10色 WKCR1-10C

ゼブラ 蛍光ペン オプテックスケア 10色 WKCR1-10C

メーカーはどこでもいいので、書き味とか出具合とか色味を見てお好きなものを。個人的にはゼブラが種類もたくさんあって濃くなりすぎず薄すぎずで一番好きです。
コツはひとつ、「たくさん色を使って仕事をする」ことです。
刺激に弱い私たちなので、視覚的な刺激を仕事にたくさん使ってあげるほうがテンションも上がります。
私はいつも、前述のクリッツにぱんぱんに詰め込んで持ち歩いています。
会議資料なんかも、蛍光ペンをいっぱい使っていろいろ書き込むだけで理解度が半端なく上がりますよ。色ボールペンで下線を引くよりも蛍光でマークするほうがいいです。
色の使い分け方とか気にしだすと面倒になるので、毎回フィーリングで色を決めてます。「どの色にしようかなー」とかやるだけで楽しいです。
オススメ度☆☆☆☆☆


□4mmシャープペン

これもメーカーはどこでも。
シャープペンの芯が太いものです。普通のシャープペンは2mmとかですが、これは4mm。
これが、鉛筆で書いているようなソフトな書き味で、紙とシャープペンがざらざらと擦れる感触がすごく楽しいです。
これを買ってから、紙の上でアイデア出ししたり、イメージを絵で描くのが好きになりました。
手帳やノートにちまちま書くのには向きませんが、でっかくものを書くことが必要になる仕事をしている人にオススメ。
オススメ度☆☆☆☆


モレスキン

Moleskine Pocket Squared Notebook Classic

Moleskine Pocket Squared Notebook Classic

有名なノート。高いです。
これは「どんなに乱暴に扱っても汚くならないしページもバンドで固定されている」ので、
ぐっちゃぐちゃのカバンの中に放り込んだり、ぐっちゃぐちゃの机の上に置いてその上にコーヒーとかこぼしても割と大丈夫。
でも高いので、書く内容を厳選したくなっちゃうのが欠点。バンバン書けたほうがいいんですけどね。

そして、これはモレスキンに限らず、ノートは断然「方眼」がいいです。

真っ白だと歪まずに書ける能力が要求されますし、
横罫だけですと文字の大きさがなんとなく揃い、「行」という概念に縛られます。
方眼だと、まっすぐに書きたいときは書ける、自由に書きたいときは自由にできる、グラフとかもざっと手元で作れちゃう、といいことづくめです。

オススメ度☆☆☆



さて、これらのオススメ文房具には共通した特徴があるの、気付きました?
・使っているときに、視覚や触覚に刺激を与えてくれる
・自分の発想や考えを妨げないで、強化してくれる

ADHDは刺激にとても弱い脳をしていますよね。
だから、その弱い部分をくすぐってやるといいのだと思います。

さらに詳しく言うと、ADHDは脳のドーパミン回路(快を感じる回路)が弱い。なので、たくさん刺激を与えてドーパミンが出るようにすると頭がよく働くんだと思います。

パチンコって、なんであんなに中毒者が多いかっていうと、
色と光と音の刺激、そしてもたらされる報酬によって
ドーパミン回路をめちゃくちゃ刺激するんですって。
乱暴な理論ですが、ドーパミン回路を働かせるには視覚や触覚、聴覚に刺激を与えてやる。すると、脳が快感を感じて「もっとやりたい」を求めるのではないでしょうか。

ADHD脳の弱い部分をうまーく利用して、文房具で仕事をパチンコみたいにしちゃいましょう、というお話でした。


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「ADHDに」じゃなく、「このわたしに」向いてる仕事のみつけかた(後編)

前回エントリの続きです。

認知療法などでよく使われる、自尊心をつける方法は「できたことを数える」です。
毎日、何個かでも「その日できたこと」を数えて手帳なり携帯なりにつけていくと、
やがて大きな自信がつくというものです。
すごく効果がありそうですよね。

でも、落とし穴があるのです。
私はその落とし穴にハマりました。

自尊心が低過ぎると、「できたこと数え」が「できないこと数え」になってしまうのです。

どういうこと?って思いますか?
私のつけていた日記から例を挙げましょう。

【今日できたこと】
・朝、忘れずにアクセサリーをつけた
・溜めていた仕事を片付けた
・ぼんやりしてしまう時間がなかった
・終電は逃したけど、パニックにならずに帰れた


これを見て、「私ってなんて色々できるんだろう!自信がついた」とは、到底思えません、よね……。
1番目から3番目は、普通の社会人なら当たり前ですし(男性の方はピンと来ないかもしれませんが、働く女性でアクセサリーなしはあまりいないのですよ)、
4番目に至っては「泣きそうだったけど泣かなかったよ!」というだけです。

できないことばかりいつも印象に残るため、できないことがたまたまできた、が一日の終わりに思い出されてしまうのです。

さらに、できることをするよりも、できないことをする方がカロリーが高いので強く思い出されるのです。

一日のことをこうやって書き出して、「はーあ…できてこんなレベルかぁ…普段はこれもできないんだよなぁ…」と、落ち込む。

何のためにやってるのかわかりませんね。

そもそも、毎日細々と失敗をするタイプがADHDなので、毎日細々と成功系は無理があるのではないでしょうか。

だから、発想の転換です。
「ドカンと一発のために、細々はガマンしてがんばろう」にするのです。

「ドカンと一発」を何にするか、をまず見つけるのが先。

今まで、「人にできて自分にできなかったことがたまたまできた」系の体験ではなく、
「人よりうまくできた」ことを、どんなに細いことでもいいから、捻り出してもいいから思い出す。
また、「ストレスなくできる」という類の出来事も立派な得意分野です。
だって日常がストレスだらけじゃないですか。ストレスなくできる仕事って、すごく少なくないですか?
もはやそれは奇跡の仕事です。

それを紙に書き出して、眺めて、この組み合わせでドカンと一発を狙うなら何だろう、とこねくりまわして考えるわけです。
すると、社会人ならなんかあるでしょう。
学生さんならそれを見て、色んな業界を調べるといいかもしれませんね。

これが「わたしに」向いている仕事。

私の場合は、他人に物を教える仕事や企画、ディスカッションやブレストでした。

そして、今までは仕事に対するモチベーションを
苦手な仕事をこなすこと:得意な仕事をすること=8:2
ぐらいに割り振っていたと思いますが、
これを4:6ぐらいに振り分けるイメージをします。
「労力」ではなく「モチベーション」を振り分けるのがポイント。

多いモチベーション=これをやることで、私はさらに高みに行ける!バリバリ仕事ができる人間になる!
少ないモチベーション=とりあえずこれ済ましておけばメイン仕事に専念できる

というイメージ。

すると、成功するかどうかはまだ私も成功していないのでわかりませんが(笑)
今までよりも精神的エネルギーを消耗せずに仕事が進むのがわかりますよ。

がんばらないほうが、意外と苦手な仕事も進んだりします。
また、苦手な仕事を得意なやり方でできないかと考えるともっとうまくいきます。


これが、ADHD流・向いてる仕事のみつけかただと思います。
ADHDだからこれに向いてるという言葉に惑わされず、「わたし」に向いてる仕事を伸ばしていきましょう。


がんばりますよ!

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「ADHDに」じゃなく「このわたしに」向いてる仕事のみつけかた(前編)

前回エントリの続きです。

ADHDに向いてる仕事、というのはない。
じゃあ「わたし」ほかの誰でもないたったひとりのわたしができることって何だろう。

すでに仕事に就いていて、今から職業を選ぶ状況ではない場合でも
少しずつ少しずつ、職場の中での自分のポジションを確立する上では
「得意な仕事」をする必要がある。

得意なことを探そうとする時に、ジャマが入ります。
それは「自尊心の低さ」です。

「どうして片付けができないの」
「なんで忘れるの?」
「カンタンなことなのに、できないのはやる気が足りないからだよ」

これまで、数々の「できなかった経験」に
少しずつ少しずつ削り取られ、
自尊心は脆く弱くなっているでしょう。
だからわたしは得意を得意と認めることができません。

得意なことより、まずは苦手を克服しないと。ADHDだから、メモを持って、タイマーを使って。苦手を克服すれば自信が持てるはず…

もちろんそれも大事ですが、もっと大事なことがあります。

やると、幸せになること。
やって褒められたこと。
これならできると、人よりできると言えること。

砂粒のようなそれらを、
集めてくるのがまず第一歩です。

後編につづく

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